ORIGINAL DOESN’T EXIST

ORGINAL DOESN'T EXIST

最初にこの考えを述べておく事でINDAWの考えや方向性を理解して頂けるかと思い改めて書いています。万人受けを目指しているわけではないので好きに解釈してもらって良いのですが意図を知らずに闇雲に“DIS”されるのは少し悲しいので「ふ〜ん」程度に読んで頂ければ…といった感じです。それでは本題です。

何かをクリエイトする時にやたらと“オリジナル”にこだわる人がいますが、特にデザインやアート界隈で完全なオリジナルは「現代」において存在しません。似た様な事をデザイン系か何かで少しは名のある人?が投稿した記事を見た事もあります。そもそも…

オリジナル とは、

1.「独創的」・「独自のもの」という意味。また何かに加工されたものの元となるもの。特に複写、複製等に対して用いられる。

2. 既製品に個人や販売店などが加工や機能を追加したもののこと。誤った用法であるが、一般的に使われている。

解釈や思想によって受け取り方が異なるので一概には言えませんが「独創的、独自のもの」この時点で現代においてオリジナルなんてものは皆無に近いと思っています。

なぜ「現代」なのか?それは2022年に至るまでにオリジナルは生まれ切り、もうこれ以上は無いのではないか?というレベルまで到達しているからです。

例えば手で描けばオリジナルだと思っている人もいるかもしれません。しかし、それは既に誰かがやった手法やスタイルの後追いに過ぎません。

「オリジナリティ」はあっても決してオリジナルではないのです。

例えば何万年も前から存在する壁画や神を模した土人形から近代アートに至るまでデザインやアートの世界は過去の創作物を少しづつアップデートしているだけです。

いくら自分のオリジナルだと宣言しても、そこには過去に触れた物の影響を無意識のうちに必ず受けているはずです。これはクリエイトする人間にとっては逃れられない性であり葛藤する部分でもあると思います。

少し前のトピックですが東京オリンピックのロゴ盗作騒動を覚えていますか?

実際のところ盗作かどうかはわかりませんが、はっきり言ってこの様なデザインはイラストレーター を使っていれば誰もが思いつき、まさに過去に生み出されているオリジナルのアップデートに過ぎません。

こんな事が騒動に仕立て上げられている状態はまさに「どうかしてるぜ」デザインをしている人でそう感じた人は多かったと思います。

それぐらいオリジナルを生み出すのは不可能に近いのです。

この画像を見てどういう印象を受けましたか?

初めて見た時の印象はNewYorkのストリートアーティストが街中に貼ったポスターの中の1つに見え、好きな感じなのでクールだと思いました。

これは19世紀末から20世紀初頭にかけてオランダで活躍した画家・版画家・デザイナーのサミュエル・イェスルン・デ・メスキータによる1922年の作品です。

これが100年前の作品だとは思いもよりませんでした。つまり、この様なスタイルや手法を既に目にしていたからそう感じたのだと考えています。

オリジナルで作った!と思ってもそれは誰かが作り出した物の延長に過ぎないのです。

また全てにおいてオリジナルにこだわり過ぎるあまりに全体としてバランスが崩れ「もったいないな」もよく見かけます。本人が良しとしているのであれば何も言う事はないのですが声高に“オリジナル”という人に限って、オリジナルになっていないと。。

だからは私は「勘違いしたオリジナル」にこだわっていません。それよりも作りたい物や伝えたい事を優先しています。誰かが誰かのものを「カッコいい!」それだけでそんな事はどうでも良いんですけどね。

It’s up to you.

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